皆さん、こんにちは。
静岡県富士市を拠点に、全国対応で重量鳶事業を展開する日東機工株式会社です。
高所への重量物の搬入は、とても大変で危険を伴う作業です。安全に搬入するためには、専門的な知識と技術が要求されるのはもちろん、適切な設備や器具も使用する必要があります。
よく使われる搬入用の設備は「ステージ」という足場です。ただし、搬入の方法は他にもあり、状況に応じて使い分ける必要があります。そこで今回は、ステージの種類と特徴、選ぶ際のポイント、そして他の搬入方法について詳しく解説します。
■重量物搬入に使うステージとは? 種類とそれぞれの特徴
ステージとは、簡単にいうと重量物を高所に運び込むための足場です。大型機械などの重量物を建物内に搬入する場合、建物の入り口や通路が狭くて通れなかったり、重量オーバーでエレベーターが使えなかったりするケースが多々あります。
そのため、クレーンで吊り上げて外壁の搬入口や開口部(窓)から入れるわけですが、これがそう簡単には行きません。何しろ重量物ですから、搬入口にいる人がパッと受け取るのは不可能なのです。無理に受け取ろうとすれば、人もろとも荷物が転落するおそれがあります。
そこで使われるのがステージです。搬入口の前にステージを組んで、屋内の床と地続きになる平坦な足場を設ければ、そこに重量物を一旦下ろしてから安全に搬入することができます。1階への搬入でも、搬入口が地面よりも高ければステージが必要です。
そして、ステージにはいくつかの種類があります。主なステージの種類と、それぞれの特徴を見ていきましょう。
・足場によるステージ (写真:左)
最も基本的なのは、一般的な高所作業に使われるものと同じ足場を使ったステージです。通常の足場と部材を兼用できるのがメリットで、複雑な形状の場所への対応力にも優れています。一方、多くの部材を組み上げて作るため、組立や解体の手間がかかります。
・ブロックストラクチャー(サイコロ)によるステージ (写真:中央)
ブロックストラクチャーは、「サイコロ」の通称で呼ばれる鉄製ブロックです。その名の通り、内部が空洞になった立方体の形状をしています。
材料が鉄なので高い強度と耐久性を持っています。特に耐荷重性能が高く、大きな力にも耐えることができます。また、最初から複数のサイコロを連結し、棒状や板状に作られているタイプもありますので、使い分ければより頑丈なステージを効率よく組むことができます。
・アルミ五平によるステージ (写真:右)
アルミ五平(ごひら)とは、いわゆる「枕木」のことです。資材や運搬品を地面に置く際、そのまま置くと傷や汚れがついてしまうため、アルミ五平を床面に敷いて浮かせます。木製の枕木よりも軽く、強度にも優れ、腐食しないのが大きなメリットです。厚さ・長さ・幅なども多様で、重量物搬入時のステージとしても使われます。
■重量物搬入のステージを選ぶ時のポイント
重量物を搬入する際のステージは、荷物を載せられれば何でもいいわけではありません。とても重いものを載せて作業する以上、それにふさわしい性能が求められます。ステージを選ぶ際に注目すべきポイントは以下の3つです。
・耐荷重
最も重要なポイントは、もちろん耐荷重です。搬入のために重量物を載せる以上、最低でもその重量に耐えられる強度がなければ意味がありません。絶対に倒壊しないよう、余裕を持って耐えられるステージを組む必要があります。
そのために必要になるのが、ステージの強度計算です。足場やステージといったものは、使用する部材や形状などから、どのくらいの強度を出せるのかを計算することができます。載せる荷物の重量を測った上で正確に強度計算を行い、正しい手順で組み上げてこそ、余裕を持って重量物を載せられるステージが作れるのです。
・安全性
耐荷重と並んで重要になるポイントが安全性です。高所で重量物を扱う作業は大きな危険を伴うため、決して事故が発生しないように配慮しなければなりません。転落防止用の柵や手すりを設置するのはもちろん、床材は平坦で隙間がなく滑りにくいものにする、グラつかないよう安定性を高めるなど、多くの注意点があります。
・作業環境
忘れてはならないポイントが作業環境です。ステージを使った搬入作業は、まずクレーンで搬入物を吊り上げてステージに下ろし、そこから建物内に運び込むという流れが基本となります。単純に思えるかもしれませんが、搬入物を傷つけたり作業に手間取ったりするのを防ぐためには、作業しやすい環境を整えなければなりません。
ステージを設置する場所が室内か屋外か、地面が平坦か斜めか、あるいは作業スペースが広いか狭いかによって、適切なステージは異なります。
たとえば、ステージの広さにはなるべく余裕を持たせるべきですし、余計な段差や出っ張りは排除する必要があります。これらは安全性にも関わる要素です。作業環境に問題があると、工期や人件費にも影響しますので、設置環境に応じて最適なステージを選定することが、スムーズな搬入作業を実現する鍵となります。
■ステージ以外の重量物の搬入方法
高所へ重量物を搬入するための方法は、ステージ以外にもいくつかあり、状況に応じて使い分ける必要があります。主な方法としては以下の2つが挙げられます。
・ゴンドラ
ゴンドラとはカゴ型の足場のことです。建物の屋上から吊り下げるイメージがあるかもしれませんが、搬入作業に使う場合は主にクレーンによって吊り下げ、簡易的な昇降装置として用いられます。ステージを組むのが難しい場所や、搬入物が直吊りに適していない場合などに活躍します。
・門型リフター
門型リフターは、名前の通り「門」の字のような形をしている揚重機械です。ビーム(梁)部分に重量物を吊り下げ、ブーム(油圧シリンダー)を伸ばして持ち上げ、さらにそのまま走行ローラによって移動することができます。複数台を併用して長尺物を持ち上げる、上に重量物を乗せてジャッキのように持ち上げるなど、多彩な使い方が可能です。
■門型リフターをステージの代わりに使うメリット
ステージ以外の重量物の搬入方法のうち、特に便利なのが門型リフターです。門型リフターは多くのメリットを持ち、ステージの代わりにリフターを使った方がいいケースもたくさんあります。門型リフターの主なメリットを見ていきましょう。
・設置や解体が簡単
ステージは多くの部品を組み上げて作らなければならず、形状も現場に合わせる必要があるため、設置や解体にとても手間がかかります。その点、門型リフターはそれほど細かい部品には分かれていないので、現場で簡単に組み立てて設置できます。もちろん解体も簡単なので、あまり時間がない時にも迅速に作業を進めることが可能です。
・コスト削減
ステージの場合、設置や解体に多くの人手や時間を要し、結果としてコストが高くついてしまう場合があります。一方、門型リフターは組立も解体も簡単で、それほど手間や人手がかかりません。そのため門型リフターを使用すれば、設置や解体にかかるコストを削減することができます。
また、リフター自体のレンタル費用も、状況によってはステージに比べて安価になる可能性があるため、全体的な予算削減につながります。
・柔軟性と機動性が高い
門型リフターは、必要に応じて簡単に高さを調整したり、自力で走行し移動したりできます。この柔軟性と機動性の高さにより、狭いスペースや高所での作業にも対応でき、とても効率的な作業ができるのが大きな強みです。この機動性により、ステージやゴンドラが設置できない場所でも重量物の搬入が可能になります。また、急な搬入作業の変更や再配置にも対応できるため、スケジュール通りに作業を進めやすくなります。
■まとめ
(※こちらはステージではないですが段差を乗り越えている写真です。)
ステージは、重量物を安全に搬入するために必要不可欠な設備です。重量物の搬入作業の依頼先を選ぶ時は、適切なステージを組めるかどうかが大きな判断ポイントとなります。
また、その業者が門型リフターを保有しているかどうかも確認してみましょう。ステージより門型リフターが適しているケースは数多く、活用できればローコストかつスムーズに搬入できます。まずは実績豊富な専門業者に相談してみてください。
■重量物の搬入なら、門型リフター保有の日東機工にお任せください!
日東機工では、産業機械や重量機械の搬入・据付工事を行っております。お客様へのご提案から各種施工、修理、メンテナンスまで、トータルサポートできる対応力・技術力の高さが強みです。
現場は静岡県にとどまらず、全国各地の製紙会社・変電所・自動車部品工場等を中心に対応しており、大手企業様の現場も多数ございます。取り扱う製品は、産業機械のプラント設備・電気設備・空調設備などさまざまです。
他社と比較した日東機工の特徴としては、60t門型リフターを保有している点が挙げられます。門型はリース会社でも10tまでしか扱っていないことが多く、10t超の重量物を運搬・設置したい場合は、日東機工のようなハイパワーのリフターを所有している会社のみが対応できます。
リフターのメリットは、横行・走行・昇降できるため、クレーンが入らない場所でも搬入できることです。狭い場所や室内、ピットに埋めてある場所などでの作業に重宝します。
また、弊社のリフター「TB600」は60t仕様で1門、30t仕様×2に分割すれば2門の組立ができます。重量物は60t仕様、長尺物は30t仕様といった使い分けが可能です。
こういった対応力の高さにより、研究施設からも施工の依頼がありました。レンタルも可能で、ご希望であれば操作オペレーターも派遣いたします。その他の保有機材・車両は以下のページをご覧ください。
》保有機材
また、日東機工では、重量物の搬入・据付工事の現場作業員(鳶職・重量鳶)として一緒に働いてくれる方を随時募集しております。弊社は上述した通り、全国各地で多様な現場を手掛けている会社です。さまざまな経験を積むことで、スムーズにスキルアップできます。出張もありますが、きちんと出張手当が出るため安心です。
重量機械の搬入・据付工事に関する資格をお持ちの方や、工事の経験がある方は優遇し、能力に見合った条件でお迎えします。もちろん、自主性や責任感のある方であれば、未経験者でも大歓迎です。
さらに弊社には、稼ぎたい方がどんどん稼げる環境が整っています。目安として経験を10年以上積むと、現場をまとめる責任者になり、年収700万以上の収入を得られます。スキルや保有する資格によっては、年収1000万も手の届かない金額ではありません。興味のある方は、ぜひお気軽にご連絡ください。
▼関連記事▼
》建屋内で重量物の揚重作業はできる?門型リフターを使用する際の必要な高さや注意点を紹介
》クレーンが入らなくて搬入に困っている方!日東機工保有の門型リフターを使いませんか?
》重量物搬入のプロにお任せ!失敗しないための依頼方法と業者の選び方を紹介!
》門型リフターと門型クレーンの違いは?使用用途や使用する際の注意点を紹介!
》重量物の据付工事とは?仕事の流れや他の鳶職との違いを紹介
》門型リフターの使用事例と活用のポイント:大型機械のスムーズな搬入