皆さん、こんにちは。静岡県富士市で産業機械や重量機械の搬入、据付工事事業を展開する日東機工株式会社です。
工場や大型の施設、地下や屋外などでは、ときに天井高などの問題によりクレーンによる吊り上げができないことがあります。大きな機材や重量物の搬入や設置、移動が難しいときには、門型油圧リフターを活用するという方法が考えられます。
門型油圧リフターとはどのような機材で、どんな工事に活用できるのでしょうか。今回は、門型油圧リフターを使うべきシーンや使用のメリットについて紹介します。
■門型油圧リフターとはどんな機材?
門型油圧リフターとは、その名の通り門の形になっているリフターのことです。門型油圧リフターがあれば、重い機器や什器を持ち上げて移動させることが可能となります。
人の手で運ぶことができない重量物は、クレーンを使って運び上げるのが一般的です。しかし、天井が低い建物の中や地下などでは、クレーンによる上げ下ろしをするのは難しいものです。
また、トンネルの中や橋梁の下といった場所でも、荷物の移動にクレーンを使うことはできません。こういったときには、重量物を移動したい部分に門型油圧リフターを組む方法で対処しましょう。
油圧リフターは油圧によって左右のシリンダーを伸ばしたり縮めたりしながら重量物を吊り上げる仕組みになっています。シリンダーが門のような形に組まれている門型油圧リフターがあれば、重量物を吊り上げた状態で前後に移動することが可能となります。
コンパクトな門型油圧リフターは、走行ローラーによって直接移動を行います。
■門型リフターの特徴とは?どんな場所で重宝する?
門型油圧リフターが活躍する場面はさまざまです。ここからは、門型油圧リフターを活用するシーンについてチェックしていきましょう。
・クレーンの入らない建物で重量物を運びたいとき
大きなクレーンを入れられない工場や建物で設備の入れ替えや撤去をしたいとき、工作機械の据え付けや交換がしたいときなどにはぜひ門型油圧リフターを使ってみましょう。門型油圧リフターであれば、狭い場所であっても最低限の空間を使ってうまく重量物を移動させることが可能となります。
門型油圧リフターにはほかに、プラント内の設備の搬入や撤去、横置きの重量物の立ち上げといった活用方法もあります。
・地下や高架下、橋の下やトンネル内で作業を行うとき
地下や高架下、橋梁下、トンネル内での吊り上げ作業にも、門型油圧リフターが大活躍してくれます。
例えば閉空間での重量物移動、トンネル内の天井設備の押上設置、橋梁に設置する鋼材を支えたいとき、屋外で重量物を車両に積み込みたいときには、クレーンの代わりに門型油圧リフターを使うのが便利です。
・入口が狭い現場で重量物を運びたいとき
天井高があるものの、入り口が狭くクレーンが入らないという現場でも、門型油圧リフターがあればスムーズに作業を進められます。このケースでは、入り口から部材を搬入して現場で組み立てを行い、重量物の搬送などの業務をおこなったあとに門型油圧リフターを解体するという手順で作業を行います。
門型油圧リフターは組み立てや解体が容易なので、入り口が狭い場合でも問題なく活用できます。
・電線や障害物がある現場で重量物を運びたいとき
門型油圧リフターは、搬入先の周辺に電線や障害物などがあるケースでも使えます。
こういったシーンでクレーンを使った場合、電線や障害物への接触や破損によって大きな事故が起きるかもしれません。しかし、門型油圧リフターであれば周囲の構造物に影響を及ぼさず安全に搬入や移動を行えます。
・荷重制限がありクレーンが使えないとき
ほかに、建屋内の床の荷重制限によってクレーンが使えない場合にも、門型油圧リフターを用いることがあります。門型油圧リフターはクレーンに比べて荷重が軽いため、重量制限を気にせずあらゆる場所で使えます。
重量物の搬入や移動の際に床に傷をつける心配がほとんどないのも、門型油圧リフターならではの魅力です。
■重量物の搬送に門型油圧リフターを使うメリット
門型油圧リフターの活用には以下のようなメリットが考えられます。より安全かつ効率的に重量物を移動させたいとお考えなら、多くのメリットをもつ門型油圧リフターをぜひ利用しましょう。
・なめらかな動きで重量物を移動させられる
門型油圧リフターを伸ばしたり縮めたりするための動力は油圧式となっています。そのため、重量物を吊り上げる際にリフターに大きな負荷がかかっていても、その動きはなめらかなままで、対象物に負担がかかりません。
門型油圧リフターは油圧の力によって左右の油圧シリンダーを動かすため、上げ下ろしの高さにばらつきが出てしまう心配もありません。
・設置場所を細かく調整できる
門型油圧リフターは重量物を移動させるときに、かなりの低速で動作します。作業には多少時間がかかってしまいますが、ゆっくりと動かせば吊り上げる荷物に負担が及びにくいので安心です。
また、ゆっくりと動作する門型油圧リフターを使えば、設置場所をミリ単位で調整することもそれほど難しくはありません。
・あらゆる場所で利用できる
その場で組み立てを行えばすぐに重量物の搬送に活用できるのが、門型油圧リフターを採用するメリットです。
門型油圧リフターは、重量物の上げ下ろしを必要とする現場まで運び込み、作業を終えたあとにはまた分解して撤収するという手順で利用します。分解や組み立てが比較的簡単にできるため、あらゆる場所に持ち込んで使うことが可能です。
クレーンなどを使えない現場では、より手軽に使える門型油圧リフターをぜひ取り入れてみましょう。
・重量物や長尺物を柔軟に運ぶことができる
門型油圧リフターの形状によっては、複数台を使ってサイズの大きいものを持ち上げるといった使い方もできます。
例えば、60tのせり上げ能力をもつ門型油圧リフターは、2つの門を前後に合わせたような形状をしています。この門を2つ重ねた状態で使えば、重いものを容易に持ち上げられます。そして、門を離した状態で使えば、長尺物を移動させることも可能となるのです。
搬送するものの形状に応じてフレキシブルに形を変えながら活用できるのも、門型油圧リフターの大きなメリットです。
・搬送中の事故やトラブルを軽減できる
クレーンによる荷物の上げ下ろしでは、誤操作などによって荷物のブレや落下などのトラブルが起きることがあります。また、ブーム作業能力の半径超過によってクレーンが転倒する事故も度々報告されています。
しかし、左右のブームを同じように動かしながら使える門型油圧リフターであれば、事故が起きる心配はほとんどありません。門型油圧リフターのブームは、左右のブーム間での決められた範囲で重量物を上げ下ろししするため、クレーンに比べて安全です。
■日東機工株式会社が所有する門型油圧リフターをご紹介!
ここからは、日東機工株式会社が所有している門型油圧リフターについて解説します。
当社が導入した門型油圧リフターは型式:TB600で、60t仕様となっています。1門が30t仕様となっており、2門を組み立てて使うことが可能です。
30t以上という重量のあるものを運ぶときには60t仕様で、サイズの大きいものを運ぶときには30t仕様といったように、状況に応じて柔軟に使い分けができます。
当社の門型油圧リフターは横行や走行、昇降に対応しております。高さに制限がある場所やクレーンが入らない場所などで便利に使えるのが、当社の門型油圧リフターの特徴です。
60t門型リフターを保有している会社は珍しく、リース会社でも10t以上は取り扱っていないことが多いため、大型重量物の搬入を検討している方はぜひ日東機工へお任せください。
当社では、重量物の搬入作業はもちろんお受けしますが、こちらのTB600門型油圧リフターのレンタルにも応じております。作業には人員が必要となるため、リフターをオペレーター付きで貸してほしいというご依頼も多数。機材のみのレンタルだけでなく、操作オペレーター付きでのレンタルも可能です。
当社はこれまで、工場のほか研究施設などからも門型油圧リフターのご依頼を承ってきました。多くの企業や施設に選ばれ多彩な現場で活躍する門型油圧リフターを、ぜひ御社の機材運搬や機材移動にお役立てください。お問い合わせをお待ちしております。
■まとめ
門型油圧リフターは、重量物をせり上げて前後左右に移動させることができる便利な製品です。
重量物の搬送や撤去というとクレーンを使うのが一般的です。しかし、天井高や荷重制限の都合によってクレーンを活用できない現場もあるものです。狭い場所や天井が低い場所では、クレーンの代わりに門型油圧リフターを使って安全に重量物や長尺物の移動を行いましょう。
■大型重量物の搬入・設置でお困りなら日東機工にお任せください!
日東機工は産業機械や重量機械の搬入、据付工事を承っている会社です。当社では、重量物の搬入や設置に関するお困りごとに広く応じています。
お客様へのご提案から各種施工、修理、メンテナンスまでをトータルサポートできるのが当社の強みです。高い技術力と対応力をもつ専門業者なので、安心してご依頼いただけます。
当社はあらゆる現場で活用できる60t門型リフターを保有しています。60t門型リフターを保有している会社は珍しく、リース会社でも10t以上は取り扱っていないことが多いため、クレーンが入らない場所でも搬入作業が行える当社の大型リフターは、搬入や設置のお悩み解消にきっと役立つはずです。
当社が取り扱う製品は産業機械のプラント設備や電気設備、空調設備などさまざまです。そして、当社の現場は静岡県内だけではありません。ご要望に応じて、全国各地の変電所や大手自動車部品工場、製紙会社などに足を運んで作業を行っています。
また、日東機工株式会社では、重量物の搬入や据付工事の現場作業員を随時募集しています。鳶職や重量鳶の仕事は、大きな構造物を扱うやりがいのある仕事です。未経験でもすぐに仕事を覚えてキャリアアップしていける環境が整っているので、どなたでも安心して働いていただけます。手に職をつけて長く働いていきたいという方は、ぜひ日東機工株式会社までお問い合わせください。
▼関連記事▼
》キュービクルの撤去から搬入までの工事の流れや注意点を紹介
》重量物を運搬する際に使用するチルローラとは?利用時の注意点など解説!
》重量物の据付工事とは?仕事の流れや他の鳶職との違いを紹介